港区議会議員やなざわ亜紀さんのインタビュー

インマイバッグインタビュー#18は、港区議会議員のやなざわ亜紀さんに政治家としての活動についてお話しをお聞きするとともに、バッグの中身を拝見させていただきました!

※やなざわさん:以下やなざわ、インマイバッグ:以下IMB

IMB
今日は非常に重要な委員会があったという事ですが?
やなざわ
はい、今日は行財政等対策特別委員会という、まさに名前の通り、港区の税収について、港区の歳入の根幹となる特別区民税収入の分析や、どのように東京都と都区間の税を調整しているかなど、財政を扱う重要な委員会でした。私は、そんな委員会の、自身の経験としても初めての委員長という事で、 無事務める事ができてまずはホッとしております。
IMB
女性では最年少の委員長であったとお聞きしましたが?
やなざわ
そうですね、そういう事もあって更に緊張しましたね(笑)。
IMB
(笑)お疲れ様でした。最初に政治家を志すきっかけについてお聞かせ頂けますか?
やなざわ
はい、前職は「資生堂」の営業職として働いていまして、百貨店を10店舗程担当しておりました。美容部員さんと一緒に売り場での販促方法を考えたり、全体のマネージメントが主な業務内容でした。しかし社内全体を見ると、将来にわたる社の売り上げ計画は、国内売上が減っていき、その分、それ以上の海外展開をしていくというものでした。それが社として必要だと。そのような状況を含め現場の美容部員さんと打ち合わせをしていた時に、「私達にとって子供を産み育てやすい環境がもっとあればいい。そうすれば私たちの子どもだもの。その子は将来の資生堂のお客様になる。お客様をもっと増やす事ができる」という声を聞いたのです。

 資生堂の会社制度としては充分に恵まれている環境ではあったのですが、それでもやはり出産・育児を機に、家庭との両立や、職場での評価の方法などのモチベーションの部分から、働き続けるのは、なかなか困難であるという状況もありました。その時に、まずは自分が担当している百貨店のチームだけでも、子供を産み育てながら働けるようにしていこうという気持ちを持ってやっていたんです。

 その後、私自身も出産を経験し、先輩母や同じぐらいの月齢を持つ母親同士で話をしている間に、港区内の待機児童の多さを目の当たりにし、保育園に入ることが非常に困難な状況である事を身を持って知ったのです。私の場合は保育園に入れる事ができましたが、周りのママさんから共通する話では、やはり実際に子供を産んでから、入れる状況ではない、こんな厳しいとは思わなかったという意見です。これでは仕事に復帰できない、女性がこれからのキャリアを築いて行くことができない、出産前は男性も女性も関係なく、社会の為に働きましょうと言われていたのに、子どもを産むと、全部女性に制約がきてしまう。これでは日本が少子化になるのは当然だと感じました。待機児童問題と言われて、何年も経つはずなのに、この問題はいつまで続くんだ!?この問題をどうにか解決したいと。
IMB
なるほど、それですぐに政治家を目指されたのですか?
やなざわ
いえ、そういうわけではなく、議員を目指してみようと思ったきっかけは、テレビで少子化担当大臣でしたか、少し記憶が曖昧ですが、子供を産み育てやすくとか、少子化問題を解消すると言われていたのを見て、「まだまだ状況は改善されていないし、いつになったら改善されるのか?」というやり場のない気持ちになっている時に、夫(当時)から「だったら自分が政治家になってみればいいじゃないか?」と言われ、「じゃあ政治家になろう!」と思ったんです。
IMB
正義感が強いと言いますか、普通なかなか決断できない事だと思いますが、その後、どのようにして政治家への道を歩まれたのでしょう?
やなざわ
はい、夫がそう言い出したのも、夫がTwitter上で区議会議員さんと繋がりを持ったことがきっかけでした。そこで、その方から都議会議員さん、また別の都議会議員さん、そして国会議員の方・・・と繋がっていったという形です。
IMB
トントン拍子に進まれたのですね。
やなざわ
今のソーシャルメディアの発達があったからこそのきっかけだったと思います。でも、トントン拍子というわけではありませんでしたよ。やはり出馬することも資生堂という会社を辞めることも、相当な覚悟がいりますからね。親にも反対されていましたし、随分悩んでいました。しかし、ある国会議員さんから「まだ子供が小さいから諦めなさい」と言われたんですね。それで、その瞬間は「やはり赤ちゃんを抱えての選挙や政治家というのは難しいのかな?」と思いながら、トボトボといろんなことを考えながら歩いて帰っていました。やったことがないから、大変さがわからないですから。でも、政治家の人がそういうんだから、やはりそうなのかな、と。でも、その帰り道に、だんだんと、「いや、違う。こうやって、女性がやりたいことがあったとしても、子どもがいると諦めなければならないことが多いから、多くの女性が産むことをためらって少子化になってきたんだ!子供を持つ私がやる事に意味がある、同じ悩みを抱える母親世代と、同じ目線で考える事ができる私達現役世代がやらなければいけない」と思ったんです。この時に政治家になるという勇気と覚悟が定まったんだと思います。
IMB
それは何歳の時ですか?
やなざわ
娘が0歳の時だったから、2010年の、29歳の時です。
IMB
3年前ですね?
やなざわ
そうですね、早いものでもう3年が経ちました。
IMB
選挙はどのように戦ったのでしょうか?
やなざわ
今から考えると、よくやれたなと思うんですけど、都議会議員の方にアドバイスを頂き、毎朝、田町駅を中心に、区内の駅前で拡声器とマイクを持って、「私はこういうものです、待機児童をなくすために、港区の区議会議員を目指しております」と、喋り続けました。待機児童で悩んでおられるママ友のネットワークも少しずつ増やしていきました。
IMB
選挙までに感じたいろいろな気持が今のご活躍に繋がっているんだと思います。なかなか普通の人ではそうは思えないですからね。素晴らしいです。
やなざわ
ありがとうございます。結果として選挙は3位当選、女性では最年少の現職議員という事でした。色んな方にサポート頂いて、この短い期間で当選できた事も嬉しかったのですが、それよりも政治家を目指した目的である、待機児童の問題や、少子化問題に注力できるという事が一番嬉しかったです。
IMB
なかなか想像がつきませんが、政治家としての日常生活はどのような感じでしょうか?
やなざわ
議会開会中や閉会中の委員会や勉強会はもちろんですが、それ以外では、公務としての記念式典への出席や、地域のお祭りの手伝いや、挨拶周りなどがあります。その他は、お会いした方はもちろん、メールや電話、Facebookなどを通じて、色んな要望、陳情を頂くのですが、その声を行政の方と打ち合わせて、状況の確認をします。するとそれがなぜ今まで改善できていなかったのか?という理由や背景が見えてくるんですね。それを一つ一つ把握しながら紐解いて行き、こうしたらできるのではないか?と考えながら、縦横無尽に色んな方に相談をして、実現できるように動いています。また、今日のように委員会などがある日や、その前日などは準備の為に徹夜の事もあります。
IMB
大変お忙しい毎日ですね。 その忙しい中でもお子さんとの時間を大切にされているんですね?
やなざわ
そうですね、時間が許す限り一緒に過ごすようにしています。夜の会合など、共に参加できそうな場合は、一緒に行っています。子供が病気明けで保育園に行けない時や、早朝、夜間、休日など急な会議や打ち合わせで預け先がない時などは、会派の幹事長に許しを得てここに連れてくることもありましたが、最近はそれが少し厳しくなってきているように感じます。仕事以外で子供と一緒にいる時は、なるべく子どものことだけに集中しています。
IMB
政治というのは、人間の戦いが集約されているというものなのか、または色んな方と接しながら少しずつ良くして、積み上げていくものなのか、どうなんでしょうか?
やなざわ
難しい質問ですね。その答えは、自分のキャリアと共に変わっていくと思いますね。役職など立場によって感じ方も変わるでしょうし。ただ、今の私の政治に対する心構えは変わらないでしょう。人に対してまっすぐ真摯に、まごころを持ってやっていく、これに尽きます。とはいえ、なかなか厳しい世界ではあります。例えば、前職と比較すると、目標を達成するにしても、思いを共有してる人や、どこかしら共通する価値観や同じ文化を持った人と仕事をしますよね。政治は、自分の意見と全く反対の意見の人とも、政策を擦り合わせて一緒にやっていきますので、そこは大きな違いとして難しさを感じております。
IMB
それを乗り切るのは調整力であったり、突破力であったり、どのような能力が必要なのでしょう?
やなざわ
両方でしょうね。人を巻き込む力も重要だと思います。私は、問題に対して、「現在はこういった状況だ、でも解決すればこんな良い事がある」ということを切実に説明しながら、賛同して頂き、同じ意見の方を増やしていくというやり方です。地道ですが。そのように力を合わせてやったほうがスピードも早いですからね。
IMB
今後の抱負について教えてください。
やなざわ
そうですね、やはり待機児童解消の事だけを考えると区政でできることは多いのですが、人口構造、少子化全体の話、国家戦略特区、環境、長時間労働解消の話などとなると、どうしても国の話になるので、こういった部分をどうやっていくかというのは今後しっかりと時間をかけて考えていかなければならないと思っています。近い将来の事として二期目の選挙があり(2015年~2019年)、2020年にはオリンピックがありますよね。そこを大きな目標として、日本で生まれた子供達に、日本で生まれたことを誇りに思ってもらえるよう、また、世界の人たちと交流し、夢を持って羽ばたいていけるよう、そんな地域作り、社会作りをやっていきたいと思っています。
 教育改革にも取組んでいきたいと思います。私たちが受けた教育は、どちらかというと暗記型だったと思うんです。しかし今後は0から1をどのように生みだすのか?1を10にどのように増やしていくか?という考え方がますます必要だと思っています。特に最近興味を持っているのは、自発的に社会を変えていく事を学べるような仕組みや学習方法について。その分野にも改革を起こせるようチャレンジができればと思っております。
IMB
ありがとうございました。それでは気になるバッグの中身を拝見させて頂けますでしょうか?
やなざわ
はい、カバンは資生堂社員時代に買ったものですけど、かなり長持ちしています。パソコンなど沢山モノを入れることができて、きちんと感もある大きめのバッグが必要なので、これは大変重宝しています。街頭演説する時や、プライベートでは、もっとカジュアルなものや、軽めの小さいバッグも使ったりしてますけどね。
IMB
使い込んで革の感じも良い雰囲気になっていますね。
やなざわ
ありがとうございます。まだまだ大切に使っていきますよ。今日のバッグの中身は比較的少なめです。スケジュールは、アナログ派なので手帳と、名刺入れ、常備薬は頭痛持ちなので常に持っていますね。
IMB
カード入れも革製ですか?
やなざわ
そうだと思います。これは資生堂時代に頂いたもので大切に使っています。
IMB
長く使える物は値は張りますが、使って行くうちに良い風合いになって結果的にお値打ちになるという利点がありますよね。
やなざわ
はい、本当にそう思います。しかもどんどん愛着も湧いてきますからね。
IMB
こちらの財布も長く使ってらっしゃるように見えますが?
やなざわ
こちらももう10年以上使っています。実は先日修理から戻って来たばかりでして(笑)
IMB
そうなんですね?(笑)
やなざわ
修理代で〇万円と言われて、新しいモノを買った方が安いのではと思ったのですが、調べてもらうと新しいモノを買うより安かったんです。この財布にはかなり思い入れがあって、初めてヨーロッパ旅行に行った際に、記念に奮発して買ったんです。当時は今よりもユーロが安くて、それでも使うなら絶対気に入るものがいいと思い切って買ったのですが、今は定価自体も値上がりしたようで、3倍程の値段になっていて驚きました。なのでまだまだ大切に使いますよ。
IMB
化粧ポーチもコンパクトにまとめられているのですね。
やなざわ
必要最低限の物のみ入れてますよ。ケースは重いので、取り外しています(笑)あと名刺も入ってます。
IMB
名刺入れとは別にですか?
やなざわ
はい、急に名刺を切らしてしまった時や、名刺入れを忘れてしまった時のために、色んな所に名刺を入れているんです(笑)。
IMB
さすがですね!(笑)
やなざわ
あとスマホはiPhone5Sですね。ケースは娘の好きな「アナと雪の女王」です。
IMB
可愛いらしいですね。普段から雑誌はよく読まれるのですか?
やなざわ
情報収集として読みますよ。AERAは港区の記事が出ていたので、先ほど購入しました。あと、今日は委員長としての初委員会で緊張していたというもあり、浅田真央さん表紙の雑誌を。もう10年近く真央ちゃんの大ファンです。彼女の演技で何度も勇気を貰っています。娘の名前も、漢字は違いますが「まお」といいます。
IMB
最後に、これから政治家を志す方々に、やなざわさんからメッセージを頂けますでしょうか。
やなざわ
はい、私は若い方や志のある方に政治家になって頂きたいと思っていますので、そんな時は、何でも相談してください。政治家になりたい方はいつでも私にご相談ください!また政治家を目指す方だけでなく、私に賛同して応援くださる仲間も募集しております!どうぞよろしくお願いいたします。
IMB
本日はお忙しい中ありがとうございました。
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