インマイバッグインタビュー#17は、国内外に約70店舗の飲食店を展開する「zetton」の創業者、稲本健一さんに今後のビジネス展開をお聞きするとともに、バッグの中身を拝見させていただきました!
※稲本さん:以下稲本、インマイバッグ:以下IMB
- IMB
- 創業のきっかけについてお聞かせ頂けますでしょうか?
- 稲本
- 20年程前ですけど、もともと昼はプロダクトデザイナーとして働いて、夜はバーテンとかもやっていたんです。その頃から飲食の業界にも「デザイン」というモノが重要視されてくるようになりまして、店舗デザインや提供するメニューなど、全てをパッケージとした店舗を提案するようになっていたんです。そこで僕が提案する店舗が、人気店になって行くのを見て、提案した側としての喜びというのを感じていたんですが、ある時、自分がオーナーとして一からお店をやってみたいなと思うようになったんですね。当初は自分でお店をやるという事など考えてもいなかったんですが、実際に、自分がオーナーとして一から店舗デザインをしてオープンさせたお店に、お客さんが沢山来てくれるのを見た時は、本当に嬉しくて、今までとは全く違う喜びを感じましてね、今後はデザインコンセプトから経営までを、全て自分でやってみたいと思ったのがきっかけになるんでしょうね。
- IMB
- 確かに20年程前の飲食店は、店舗デザインという部分はざっくりとしていたような記憶がありますね。そこにデザインというエッセンスを強く盛り込んだ業態として提案されたというのは、当時、非常に新しい飲食の業態という印象を感じました。名古屋にzettonの1号店がオープンした時は、反響も大きかったのではないでしょうか?
- 稲本
- そうですね、zetton2号店のオープンが予定よりも前倒しになるような反響を頂きましたね。
- IMB
- その後、しばらく名古屋を中心に「zetton」という店舗名で多店舗展開されていたんですね?
- 稲本
- はい、「zetton」という名前の店舗をどんどん増やしていきました。しかし、ある時、このまま「zetton」という店舗を増やして行くのは時代にマッチしていないのでは?と考えるようになりました。僕は常に「今っぽい」という考え方を大事にしていて、それは「流行」とは違い、僕自身が普段感じている事で、自分自身のフィーリングとしてフィットしたものという意味が近いのですが、それに沿って新しいお店を創って行く必要があると思っているんです。なので「今っぽい」という言葉になる訳なんですが、その時は、「今のまま進んで行くんじゃなく、新しいモノを創るタイミングに来ている」と感じたんですね。それ以降は店舗名はもちろん、メニュー、店舗デザインも含めて、ガラッと変えたお店をオープンしていくスタイルにシフトしました。
- IMB
- その後、東京にも進出し、上場を果たし、現在は海外にも店舗を展開され急成長を続けてらっしゃいますが、今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?
- 稲本
- 今までやってきた事、例えば、夏であればビアガーデンを期間限定でオープンしたり、公共施設の開発などは今後も積極的に行いながら、海外店舗も増やしていきますよ。今年は既にハワイへ新しい店舗もオープンする予定ですし、ファッション関係とのコラボレーションなども計画中です。
- IMB
- 海外の店舗が更に増える予定ですね?
- 稲本
- そうですね、今までは飲食業として、東京に進出して勝負するという流れがありましたが、今は地方から東京を飛び越して海外に出店される経営者の方も増えてきています。それは日本の飲食店というのは、値段も安く、美味しく、チップも0円で、安定して清潔なものが食べられるという点では、間違いなく世界でTOPなんです。日本の飲食産業は世界でも圧倒的なパワーを持っているんですよ。だから今度は、僕達がそれを輸出して世界で戦って行かなければいけないと思っています。
- IMB
- なるほど、素晴らしいですね。楽しみにしています。
話は少し変わりますが、最近経営者の方で体を鍛えていらっしゃる方を拝見しますが、稲本さんもトライアスロンをやられていますよね? - 稲本
- そうですね、トライアスロンは10年ほど前に始めました。最初は僕もウェイトトレーニングをしていたんですが、体が大きくなってきて、洋服がカッコよく着こなせなくなってきたりしていて、無駄に大きくするのはどうかな?と思ってた時期に、たまたま友人の森田恭通氏と、甘粕りり子さんと飲んでいて、甘粕さんがロンドンマラソンに出場するまでの記録を本にするという話をしていたんです。それで甘粕さんが「稲本さんも一緒に付き合って」と言われたので、一緒に走るだけならいいかと思い、承諾したんです。
それで実際にロンドンマラソンを走ったんですけど、その時にTeamアディダスとして出場させて頂いたんですが、白戸太郎氏(Teamアディダス所属のトライアスロン選手)から「稲本さんはマラソンよりもトライアスロンの方が向いてるよ!」って言われて、自分ではそんなに距離も泳げないし、無理だろうって笑ってたんですけど、日本に戻ってからBALSの高島さんと話していた時に、「白戸太郎さんって凄い選手だよ、会ってみたい」って事になって、一緒に飲みに行くことになったんです。
高島さんは、以前にトライアスロンの経験があったので、白戸さんと話ながら「50歳になる前にもう一度トライアスロン始めてみよう」って話になって、そこで高島さんが「もちろん稲本もやるだろ?」っていうので、僕も飲んでた席でしたが「やりますよ!」って答えてしまったので、それから始めましたね。 - IMB
- 飲んでいる時の勢いで答えてしまったのが、結果的に10年も続いているんですね。(笑)
- 稲本
- 僕は自分との約束事として、「飲み屋での約束ごとは絶対に守る」というのがあるんですね。よく飲んでる時に約束して、平気で破られる事ってあるじゃないですか、行く行く!とか、やるやる!とか言って、結果やらないというね。そういうのが昔から嫌いなんで、飲んでいても約束したらやりますよ(笑)
- IMB
- なるほど、男気溢れる言葉ですね。見習わないといけません。(笑)
- 稲本
- 初めてのトライアスロンでいきなりロンドントライアスロンに出場したんです、練習とかもほとんどせずに(笑)でも実際にやってみると物凄く面白いんですよね。やりがいもあるし、仕事をする感覚に似ているというかね、トライアスロンは水泳、自転車、ランという3つのメソッドに分かれているので、各選手の得意なものと不得意なものがあるわけですよ。僕は自転車が得意なんですけど、一番最初の水泳で抜かれていても、「次の自転車で見ておけよ」と思いながら必死で泳いで、次の自転車でズバッーと抜き去るとか、でも最後のランで逆に抜かれたりとか、そういうレース全体のバランスを作って行かなければいけないというのも、とても面白いですね。あとは最近競技人口も増えてきて、時代にマッチしてきたというのもあって、僕がいつも思っている「今っぽい」とう所もあるので、そういう部分は仕事にも良い影響を与えてくれてますね。
- IMB
- ライフスタイルも大きく変わったのではないですか?
- 稲本
- もちろんそうですね。ライフスタイルが変わり、そこから新しい飲食の業態というのも生み出してきてますし、今後もライフスタイルが変わる事で、仕事の業態にも変化が生まれてくる、結果的に「今っぽい」ものを創る事ができると思ってます。
- IMB
- ありがとうございます。それでは気になるバッグの中身を見せて頂けますでしょう か?
- 稲本
- はい、旅行の時以外、普段はほとんど持ち歩かないんですけど、昨日日本に戻って来たばかりなんで、多少入ってますよ(笑)
一番大事なのはこの赤いポーチに入っている、色んな国で使える電源セットですね。充電しないといけないモノが多いので、色んな国のコンセントに合わせて充電器を変えたり、アダプターを付け替えたりする必要があるのですが、これだけあればほぼ大丈夫でしょう。(笑)



- IMB
- 「こんなに種類があるんですね。(笑)
- 稲本
- 発展途上国とか行くと、アダプターの組み合わせが必要だったりして、ここは経験値も必要ですよ(笑)ガラケーも国によっては本当に便利ですからね。
- IMB
- iPhoneとガラケー、そして充電する時のアダプターの組み合わせが必要なんですね。
- 稲本
- あと機内ではマスク、耳栓、アイマスクは必需品です。
- IMB
- ガムも沢山お持ちなんですね?
- 稲本
- 海外で売ってるガムって美味しくないんですよね(笑)
- IMB
- こちらはiPad mini とiPhoneですね。
- 稲本
- そうですねSIMフリーのタイプを使ってます。これだけでほぼ仕事はできてしまいますね。あと、ゴーグルと海パンは常に持ち歩いてます。どこでも泳げるようにです。
- IMB
- さすがアスリートですね(笑)いつでもトレーニングをかかさない。
- 稲本
- (笑)あと、走る時はこのGPSの時計をつけてます。距離などを記録してくれますからとても便利ですよ。いつもはここにランニングシューズが入ってるんですけどね。
- IMB
- 運動後はスキンケアと目薬はかかせないと言うことでしょうかね?
- 稲本
- そうですね。目薬とクリームはいつも持っていますよ。
- IMB
- 財布が2つありますが、使い分けられているんですか?
- 稲本
- こちらの長財布と、デニムとか履いた時ようのコンパクトな財布を2つ持って使い分けてます。
- IMB
- 確かにデニムの時に、長財布だと持ちづらいですもんね。
- 稲本
- そうなんです。後ろのポケットに長さいふ入れておくと落としてしまったり、形も反り上がってくるので、長財布はジャケットなどの内ポケットがついている服を着ている時に使ってますね。
- IMB
- この「17」というのは何でしょう?
- 稲本
- これは僕のラッキーナンバーでして、17(イナモトのイナ)を入れてもらってます。
- IMB
- ルイヴィトンで数字とかも入れられんですね、知らなかった方も多いと思うので、良い情報ありがとうございます。Hawaiiのドライバーズライセンスもお持ちなんですね?
- 稲本
- はい、ハワイをはじめアメリカ等(海外)に行くことが多いので国際免許を取得しました。ハワイでライセンスを持っていると、Kamaainaという優待サービスが受けられたりもするんですよ!
- IMB
- そうなんですね!それはしりませんでした。しかしHawaiiで車移動というのはとても気持ちが良さそうですね。羨ましいです!
本日はありがとうございました!
